『en-taxi』、僕が毎号発売を楽しみにしてやまない雑誌です。
先日発売された最新号09号をもって、創刊から連載されていたリリー・フランキーの『東京タワー』が完結しました。リリー氏はen-taxiの同人4名の一人でもあります。
世間ではついぞ江國さんの『東京タワー』が話題になったけど、不倫とか浮気とかあるいはその両方とか、そういったフワフワしたドリーミィな小説ではなく、このリリー氏の小説は凄まじいリアリズム、ドキュメンタリズムに満ちた作品です。
この小説が単行本化された時、多くのひとは、ようやくこの下ネタ大好き中年の圧倒的な文章力と表現力を知ることになると思う。間違いなく歴史に刻まれるべき、名作だと思います。
2003年春の連載開始から2年。
この最終回を含む最後の数回は、冗談ぬきに涙なしには読めないものでした。今回はガラガラにすいた日曜日の地下鉄都営三田線の中、花粉症マスクに隠れながら目に涙を溜めてしまいました。
親孝行をさぼりがちなあらゆる大人の男性が読むべき一冊だと思います。激レコメンドです。
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