ちょっと遅いニュースだけど、豊田利晃監督が逮捕されてしまいましたね・・・。
豊田容疑者の映画「空中庭園」10月公開
覚せい剤取締法違反の現行犯で逮捕された映画監督、豊田利晃容疑者(36)の新作映画「空中庭園」の製作委員会は29日、映画を予定通り10月上旬から全国で順次公開すると発表した。同委員会では、事件後公開の是非を検討してきたが、上映を望む声が劇場などに寄せられ「観客への責任を全うしたい」と公開を決めた。
東京、大阪の劇場で上映予定だった東京テアトルは「社会的道義的責任は重い」として、公開中止を独自に決めている。
「空中庭園」は角田光代さんの小説が原作で、東京郊外を舞台にした家族の物語。小泉今日子らが出演している。
[2005/8/29/20:19]
僕はこの日本人映画監督の作品が大好きでして。
「青い春」〜「ナイン・ソウルズ」で、描かれていた空が忘れられない。
豊田監督の映画に映し出される空はいつだって、透明で、手が届きようがない遥かなものだった。
短絡的な見方かもしれないが、この2つの映画に共通している「自力で社会から脱出し、自由を得ることの困難さ」の象徴が、まさしくこの「美しく遠い空」なのではないかと、僕は思っている。
すぐそこに見えていて、どこまでも広がった様に憧れているのに、それは結局あまりにも遠い存在なのだ。
だからってそこに行くためにヤクやっちゃいかんだろう、という話はもちろんあるわけだが、
そして、こんなことをいうと不謹慎かもしれないが、
あくまでも結果として、
芸術家が麻薬をやっているときの作品が素晴らしいのもまた事実ではないかと思ったりするのだ。
評価されるべきは作品であり、芸術家の人格や素行ではない。
繰り返すけど、別に麻薬やってもいいじゃんとはこれっぽっちも思わないが、監督が薬物中毒だからといって、素晴らしい作品の価値が損なわれるわけではないのだ。
彼の復帰と、秋に公開される「空中庭園」は、今から心待ちにしていて、きっと裏切られることはないだろう。
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