90年代最高の文学作品としての「僕といっしょ」

僕が敬愛してやまない3大ポップカルチャー時評家のひとり、佐々木敦氏の最新批評本「ソフト&ハード」が刊行されました。みなさんご覧になられましたでしょうか?(ちなみに残りの2人は福田和也氏スージー鈴木氏です)

1995年から2005年までの、映画〜音楽〜文学等のあらゆるカルチャークリティックスの膨大なテキストを収録したもので、この1冊でこのディケイドの文化的現象が(かなり限定的/局地的ではあるにせよ)きっちりとおさえられる内容になっています。

なかでもとりわけ感動を禁じ得なかったのが、「古谷実論」でした。

これは「僕といっしょ」→「グリーンヒル」→「ヒミズ」→「シガテラ」に至るまでの古谷実の「実に分が悪い、世界との対峙」についてを、極めてロジカルに思い入れたっぷりに論じたもので、あらためて古谷作品の奥深さに気付かされること請け合いです。

それにしてもこの本を読んであらためて、僕はまだまだ本を読む量も、音楽を聴く量も、映画を見る量も全然足りてないなぁと思いました。

金と時間が欲しいぜ。
(浴びるようにね)

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