愛と笑いの夜

誕生日のエントリー以来、まったく更新もせずでね。
オマエはどんだけ自分が好きなのかと、
自己顕示欲の塊かと、
ミートローフかと、
思われた方がいてもおかしくない。


でもね、実際結構忙しかったんですよ。

ま、じゃあブログなんて書くなよってな話もあるかと
思いますが、それはいいっこなしよ。


言い訳しててもはじまらないので、
最近読んだ本を幾つか。


『適当論』 高田純次

六本木のあおい書店で購入。
余談ですがこの本屋、結構好きです。
一階と二階が分断されている感じとか。
入り口の棚の作り方とかが、好感もてる。


で、じゅんちゃんである。

もうね、この本に詰まった適当さ加減たるや、すさまじい。

まず帯。
「興味のない人も、せめて5冊は買ってほしい」

って、適当だなーオイ。

なんつって読み進めていくと、じゅんちゃんの軽妙にして洒脱な生き方が
まるで彼自身の口から語られているかのような感じで
展開されていく。

読みごたえ?
そんなものはないよ。

ただ、「適当」という現代社会において、
わりかし軽視されがちなニュアンスが、
実は楽しい人生をおくるキーワードなのだよ、
っていうことが、おぼろげながらに伝わってくるのです。

かつて、小沢健二も「適当の有効性」について、
オリーブで書いていました。

言葉本来の意味での「適当」は、
まさしく僕の生き方のモットーでもあります。

ってことで、話題のソフトバンク新書第一弾、
ためしに買うならこの本です。


『ゆるキャラの本』 みうらじゅん


こちらはもう一人の偉大なるじゅんちゃん、
みうら先生のご当地ムック。

各都道府県に存在する着ぐるみキャラをカラー写真つきで紹介し、
そのキャラについてのコメントをみうら先生自らが書き下ろしたもの。

これを読んでいて驚嘆したのだが、
日本には(地方には)、実にいろんなご当地キャラがいる。


みかんの上に鯛が乗っかっていて、なおかつ波しぶきまでついている、
愛媛の「げんきくん」とか。

柿の上に法隆寺がオンすることで、
正岡子規の「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」を
一発で説明しているパゴちゃん@奈良県とか。

なんなんだ、このすさまじくクールなキャラ。
組み合わせの妙、ハイブリッド加減が違うのだ。

そして、そんなゆるキャラたちにむけられる、
みうら先生のどこまでもあたたかいまなざし。

この本は掛け値なしに面白いし、
地方に旅行に行きたくなること請け合いなので
倦怠期のカップルは是非これを読んで
田舎の温泉にいく計画でもたててほしい。

そんなのめんどくせーという都民のあなたは、
間違いなく今年最高の優良コンテンツ、
「全日本コール選手権with みうらじゅん」でもみて
最新鋭のコールを習得してください。

そして、映画。
なんだかんだいってアカデミー賞関連は結構見たよ。

「クラッシュ」 作品賞&脚本賞
複雑に絡みあう人間関係とストーリーは、
脚本賞を獲るだけあって、さすがにうまい。
中盤のクライマックスがすさまじくて、
「まだあと1時間以上あるのに、この映画は一体どこに向かってしまうんだろう」と
ドキドキしました。

僕の大好きなジョン・チードルが
名演技を見せていたのも良かったです。

「ウォークザライン」 最優秀主演女優賞
オスカーを獲ったリース・ウィザースプーンと、
惜しくも賞は逃したものの名演のホアキン・フェニックス。
この2人の演技がとんでもないのである。

「顔そのもの」の演技とでも言おうか。
特にホアキン・フェニックスの顔に釘付けになってしまった。

で、僕はこの映画にばっちり共感しちゃったんだけど、この映画は「次男の映画」なんです。

主人公のジョニー・キャッシュは優秀なお兄ちゃんを
子供の頃に事故で亡くして、
親父から「なんでオマエが死ななかったんだ」みたいなことを言われて育った。

そんな彼がロックスターになるんだけど、
どんなに華やかな場所に立っても、目には常に死が宿っているんだよね。
それは偉大なる兄の死を背負っているってことなんだけど、
彼の目の澱んだリアリティが、映画を決定的に締めているんです。

そこで思い当たるのは、
そういえばホアキン・フェニックスはリバー・フェニックスの弟で、
彼もまた優秀な兄の死を背負って、ハリウッドに生き続けてきたってこと。
だから、こんな顔ができるんだと思ったら、
この映画の配役の妙が分かった気がしました。

同じ次男(で優秀な兄を持つ者)として、
なんか解る感じがした映画でした。

「ブロークバックマウンテン」 監督賞

僕はこの映画が一番心に残りました。
壮大な山の中での純愛ものだよ。
とにかく映像と音楽がすばらしい。
そしてラストシーンには胸が切なくなります。

モチーフこそ同姓愛という新しいものだけど、
むしろちょっと古典的なタイプの映画だと思いました。


たとえ時間がなくっても、
本と映画だけはできるだけ沢山、
読んだり見たりしたいよね。

もうすぐ公開される「間宮兄弟」がいまんところ一番楽しみです。
これまた男兄弟の物語だ。

というわけで、
ちゃんと更新していきますので、また。

Track Back

Track Back URL

Comments [2]

No.1

「全日本コール選手権with みうらじゅん」。
これ、すごいね。
徹底したくだらなさに、感動すら覚えました。
間違いなく、私が今まで観たDVDの中でbest1に輝きます。

No.2

>uriさん

くだらないことを真剣にやる、ってのが一番面白いよね。
みうら先生の隣にいた実況が、何気に秀逸だった。

コメントする

※ コメントは認証されるまで公開されません。ご了承くださいませ。

公開されません

(いくつかのHTMLタグ(a, strong, ul, ol, liなど)が使えます)

このページの上部へ

プロフィール

The Great Escape by kajken

サイト内検索

最近のピクチャ

最近のコメント

Powered by Movable Type 5.14-ja