少し早いけど、
正直もう決まったな、と思ってます。
2006年のアルバム・オブ・ザ・イヤー、
それはこの『The Freedom Spark』に決定ですよ!!
上半期は正直PHOENIXに完璧にやられて、サマソニのライブで追い打ちかけられ、
今年はこれだよ、俺も長距離電話してぇな、ってな感じだったんですが、
見事にまくりやがりました。
このロンドン出身の若者たちの1stアルバムには、
リバティーンズが持っていた2000年代の破天荒さ加減と、
The CureやThe Smithあたりから脈々と受け継がれて来た
英国産ロック特有の物語性のあるセンチメンタリズムが
混ざり合って見事なスパークリングを見せています。
インディーロック好きの俺のロック師匠によれば、
最近のこの辺の一派を『テムズビート』というらしい。
テムズ川周辺のバンドということですね。
それはまさに60年代のリバプールにあった、ビートルズを中心とする
『マージービート』ムーブメントのリバイバルということだろう。
僕はこのエドワード・ラリッキンのコカインが鼻に詰まったような声
(そう、ピート・ドハーティと同じあの声)を聴くだけで、
ぎゅっと切ない気持になってしまう。
たとえば、アルバム4曲目の『Downing Street Kindling』で歌われる、
「この国は僕になにも与えてくれなかった。すべての大事なことは1984年以前に終わってたんだ」
ってな歌詞を聴きながら、
この若者たち(1984年生まれ!)が脱出しようとしている国のことを想う。
ちなみにこのアルバムは3部構成になっていて、
彼らが嫌っていた場所から、自由を獲得するまでが物語として歌われている。
脱出したその場所が、本当に自由かどうかは、わからないけれど、
そうあって欲しいと僕も思う。
少なくとも音楽が鳴っているあいだは、そこに確かな自由が存在しているように。
Comments [6]
No.1てい子さん
同じ1984年生まれとして、私はこのバンドを誇りに思います。
ちなみに、彼らを発掘したレーベル“young&lost club”を
やっている2人も1984年生まれ!
これからの“すべての大事なこと”は、私たちが作っていかなきゃ
と思ってます。
No.2kajkenさん
>てい子師匠
いつも先見性の高いレコード指南ありがとうございます。
引き続き、インディーロック界の(サン)フランシスコ・ザビエルとして
その真髄を伝道していただければと思っとります。
僕たちにとってあの国は、まだいろんなものを与えてくれますよね?
若い世代の音楽はいつもかっこいいと、思えるようにしていたいです。
No.3washioさん
ところで、Echo& The Bunnymenってバンド、知ってるかな?
70年代後半にデヴューしたUKのNewWaveバンド。
U2のBonoが以前、「本当は世界制覇をするのは僕らじゃなくて、バニーメンだったんだ」という発言をしたこともあったし、実際U2のサウンドクリエイションにも大きな影響を与えたバンド。
最近だとColdplayが最も影響を受けたバンドといって、競作もしています。
実は僕のフェイバリットバンドで、以前FujiRockのバックステージでメンバーに会った時には涙出てしまいました。
ごめん、話が長くなってしまいました。
まあ、それはさておき。
ジャケット比べて下さいな。
どう?
「Crocodiles」Echo & the Bunnymen
⇔「Freedom Spark」Larrikin Love
「Ocean Rain」Echo & the Bunnymen
⇔「Downing Street Kindling」Larrikin Love
おまけ、
No.4kajkenさん
>Washioさん
なんと!
クラッシュとかスミスとはフォローしているものの、
いつも聞かなきゃと思いつつ、聞けてないのが、
僕にとってエコバニとジョイ・ディヴィジョンなんですよー。
たしかにこのジャケットは!!
間違いなくリスペクトってやつですね!!
今日教えてもらった、Ben Wattもチェックしますね。
No.5washioさん
バニーメン(エコバニって言い方する人は日本には多いけど、まあ「バニーメン」かな)、ジョイ・ディヴィジョン。並べると気づいたけど、このこの2つのバンドがやっぱり「支柱」だったんだなと思うよ。こういうのって20年くらいたって気づくことなんだけどね。きっと最後まで残って人に影響を与えるのは、ポップネスよりも「美学」なんだろうね。
バニーメンだと、「ポーキュパイン」「オーシャンレイン」。ライブ盤がお薦め。
No.6kajkenさん
バニーメン、『ポーキュパイン』を神保町のジャニスで買いました。
本当に英国ロックのエレメントが凝縮されてますね。
僕が今まで聴いて来たマンチェなり、ブリットポップなり、テムズビートなりに対しての影響を
強く感じました。
イギリスのロックは本当にいいですね。
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