僕たちは、毎日、生活をしていて
仕事したり、ご飯を食べたり、時に誰かと出会ったりしながら日常を暮らしてるわけだけど、
急に当たり前に出来てたことがうまくいかなくなったり、
誰かと話してても不意に言い知れぬ不安が襲いかかり胸がキューキューしたりして、
その原因が解らなくて、苦しくなったりする。
息を吸いこむから生きている、という当たり前のことを、
しかし、本当に忘れがちなそのことを意識するのは、
例えばこうして音楽に身を委ねているときの空白のような瞬間だ。
一人でいるときも、音楽があれば自分一人だと感じなくなる。
誰かと一緒に聞けば、その人が隣にいてくれることがたまらなくなる。
皆で騒げば、それは向こう何年の僕たちを結びつけてくれる。
あらためてStarsのこと。
|Live at the House of Blues|
このバンドがカナダから出て来たということが、本当に信じ難い誤算だ。
というか、カナダという国のことを僕はほとんどしらない。
Starsは、まぎれもなくThe smithsに端を発するU.Kロックの流れの中にあって、
The Stone Roses,Belle and Sebastian,Badly Drawn Boyに次ぐ、
完璧なメロドラマティック・センチメンタルなバンドだ。
例えばステージには溢れんばかりの花が飾られていて、
ライブの途中で次々にそれはオーディエンスに投げられる。
いい大人ばかりの観客はそれに手を伸ばす。
そんな光景って悪くない。
歌われているのは、革命や政治批判とか、そういう硬めのことから、
恋愛や日々の出来事みたいなことまで。
結局のところ、それらは地続きであるというのが彼らの基本的なスタンスである。
僕は断言してもいい。
2007年、最高のアルバムは、『In our bedroom after the war』だ。
ライブが信じ難いほど良いのだが、CDも素晴らしい。
もしあなたにとって100%のバンドというものが存在するなら、
Starsを候補に挙げることを真剣に検討して欲しいと心から思う。
|Your Ex-lover is dead / Stars|
|Reunion / Stars|
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