涼しい夏の宵。
開いた窓。
燃える灯火。
ボウルの中の果物。
僕の肩に置かれた君の頭。
それが、一日のうちで一番幸福な瞬間。
それにも勝るのが、言うまでもなく、
早朝の時間。それから昼ごはんの前の
ちょっとしたひととき。
それから午後だって、
それから夕暮れの時間だってある。
けれども僕はこういった
夏の宵が大好きだ。
あるいは、考えてみたら、どんな
時間よりも、好きかもしれないな。
一日の仕事は終わった。
もう誰も、僕らに連絡を取ることはできない。
あるいは、これからもずっと。
The Best Time Of The Day/Raymond Carver
『ウルトラマリン』 レイモンド・カーヴァー 訳:村上春樹
中央公論新社
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