おとこのなかのおとこ


追記:がらにもなくサイン会に行ってしまいました。(苦笑)
それにしてもリリーさんはすげーいい人だった。

このサインは例の英国人兄弟バンドの兄貴の方のサインに次ぐ、自慢の宝物になりそうです。

しかもサイン会に行ったら、知り合いの女の子に会った!
お互い恥ずかし笑み混じりに言葉を交わしてしまいました。


ついに、リリー・フランキー師匠の初長編小説『東京タワー』が刊行されました。

これは、以前にもエントリーしたけど、ホントに掛け値なしの歴史的名作です。まず、買え!そして、読め!

本人による装丁も近年まれに見る美しさです。

かつて福田和也先生がゼミの最中に「今の日本の書き手の中で、リリー・フランキーほどサービス精神がある人はいない」といってました。

たしかに彼の抱腹絶倒コラム、そしてTVでのシモネタギャングぶり、(ラジオではさらに凄くて、アイドルに対して自分の性技の話を20分ぐらい続けたりするらしい)、その過剰な生き様には、人よりも深く世の中の理(ことわり)を追求する、というだけではなく、如何にしてそれをネタとして昇華させるか、というところへの意識が一貫して存在しているように感じます。

この小説もほぼ自伝のようなものなので、彼の身内や友人やあるいは彼自身をさらけ出すものになっているんだけど、その「自分をネタにする」ことが、自虐とはまったく違う、温かみだったり、優しさだったりを感じさせているところにリリー・フランキーのすごさがあるんだと思う。

この「サービス精神」×「世の中の理の追求」×「人への優しさ」こそが、僕がリリー・フランキーを尊敬してやまない3大要素なんじゃないかって気がします。

以下、リリーフランキー発言録。(注意!シモネタ多数)


・「オトナになると一つのことに夢中になれないっていう焦りが生まれるんだ」

・「ジャイアンツのユニフォームを着たいぐらいジャイアンツが好きで、毎年ドラフトの時は声がかかるんじゃないかとドキドキしてるんだ」

・「ジャイアンツのキャップって、誰がかぶっても似合わないよね」

・「僕がジャイアンツの帽子をかぶると、ダフ屋に見えるんだ」

・「バカバカしいことっていうのは死ぬまで好きだよね」

・「目標とか夢っていうのはなかなか見つかるものではないのでゆっくり見つけていけばいいと思うんだ。何もないっていうのはすごく夢のあることなんだ。だからそれを悪く思わないほうがいい」

・「ウサギは顔を洗うときに手で耳も洗うんだけど、ウサギを飼っている人の間ではそれを『ティモテ』って呼ぶんだ」

・「今、かつおぶしのソフトクリームっていうのがあるんだ」

・「芸人は女性を誘うのがうまいけど、マンガ家は話しただけでマネージャーにニラまれるんだ」

・「サッカーは盛り上がってるけど、しょせんは他人の祭りなんだよ」

・「オナニーをたくさんやることによって、面白い人間にはなるよね」

・「杉作J太郎はオナニーする時に強く握りすぎて、毛細血管をひとつツブしたんだ」

・「先輩にこんなことを言うのは失礼なんだけど、杉作J太郎はホンモノのボンクラなおっさんなんだ」

・「杉作J太郎のため息は太いんだ」

・「ドイツ人の女性はワキ毛をそる習慣がないんだって」

・「安めぐみはMはMでもマクドナルドの本社ぐらい、かなりのMなんだ」

・「高校生でオナニーをしている率を100%っていうことにしたら、罪悪感を感じずに誰も傷つかなくてもすむんじゃないの?」

・「高校生は指紋がなくなるくらいオナニーをしてるよね」

・「家で一人でサンタナとかを聴いてると腰を振りたくなるんだ」

・「ケツを振るためのビートっていうのがあったらいいよね」

・「SEXの時にかかってると積極的になれる曲があるけど、森田童子みたいなBGMがかかってると『お母さん、ごめんなさい』的な気持ちになるよね」

・「たたき上げのほうが、あとは強いよ」

・「『若くてハゲ』っていう人は『ハゲ界の青年実業家』だよ」

・「今『ゲッツ!』をやったら、逆に面白いよね」

・「小渕首相の娘が立候補した時『政策はありませんけど頑張ります』って言って1位になったけど『これが選挙の意味なんですか?』っていうことだよ」

・「『当選してから勉強します』って言ってたけど、なんでお前の勉強費を税金で払わなきゃいけないんだ」

・「オレの友達のオカマはトイレに行く時に『バラをつみに行ってきます』って言うんだ」

・「『チョベリグ』っていう言葉がイタイっていうけど、オレはまだ『チョベリグ』っていうエロ本を読んでるんだ」

・「友達の赤ちゃんの頭が『カリカリ梅』みたいに小さかったから、となりにショートホープを置いて写真を撮ってきたよ」

・「『コンドームのオカモト』がカンチョー薬最大手の『イチヂク製薬』を買収したっていうけど、オカモトもシモのことは人に任せておけなかったんだろうね」

・「コンドームとイチヂク浣腸を一緒に使ってる人は多いんだって。こういうM&Aは大歓迎だよね」

・「オカモトも目の付け所がシャープだし、イチヂクも『負けも負けたり』だよ」

・「旅行に行くと便秘になる人がいるよね」

・「40を過ぎるとオトナになったような気がするけど、オナニーばっかりしてるんだよね」

・「杉作J太郎が『1回のSEXは1万回のオナニーに値する』って言ってたよ」

・「女は彼氏とこじれると彼氏の友達に相談するんだけど、絶対その男とヤってるよね」

・「チンポが小さすぎて女の人に悲鳴をあげられた人がいるんだ」


・「処女の人でも、ものすごくイヤらしいペッティングをしている人がいるから、どこまでが処女かは分からないよ」

・「女の人は言っちゃいけないことを言うことでストレスを解消することがあるよね」


・「無益なことができるっていうことは、若い証拠だよ」


・「個人タクシーに『ソニン』って書いたカッティングシールを貼ってた運転手がいたよ。ああいう熱い運転手は大好きだよ」

・「少子化の原因は顔面シャワーだよ。みんな気持ちが外に向かってるから」

・「村西監督が顔射を発明しなかったら、少子化をまぬがれてたのに」

・「中国はパンダの数が少なくなってるっていうけど、山奥に行ったら、野良パンダが山ほどいるんだろうね」

・「パンダのメスの下半身がTバック柄だったら面白いよね」

・「Tバックの『T』が太めのゴシック体だとダメなんだよ。明朝体とかダイイングメッセージぐらい細くないとダメだよ」


・「自由を与えないことがSなのか、自由を与えといて自由を認めないのがSなのか分からないよね」

・「エロビデオを借りることが照れくさいっていうことは、オトナじゃないっていうことなんじゃないの?」

・「女優さんがプロフィールから抹消している仕事は、たいていオレがからんでるんだ」


・「昔、広島でサイン会をやったら7人しか来なかったよ。8人目は一人目の人が気を使って、後ろにまわってくれたんだ」

・「SEXのためにしか生きてないような人がいるよね」

・「初対面の人に『サドルに乗った女のケツがいいんですよね〜』って説明してた友達がいたよ」

・「甘え方が上手な人っていうのは、甘えなくてもいいところで甘えて相手を喜ばせる人だよ」

・「ビデオは10本で2万するから、ビデオを買う時は床をはいつくばってまで探すよ」

・「10本買うと店員さんが1本多くつけてくれたりするんだけど、その1本は他の10本よりもよかったりするんだ」

・「写真の撮影の時、極端に細い下着を見せたあとに ちょっと細い下着を見せると事務所の社長はマヒしてるからOKが出るんだ」

・「今年の花粉はスゴいね。量が多いっていうよりは、1個がデカくて仁丹みたいなの」

・「『花粉症』っていう名前は人の同情を買いにくいよね。『なってない人がエラい』みたいな」

・「オレの写真撮影は、撮影時間よりも休憩時間のほうが多いんだ。着いたらまず休憩」

・「最近はずっと部屋にこもって原稿を書いてるから人に会いたくなくて、ロンドン留学中の夏目漱石みたいになってるよ」

・「『1ヶ月1万円生活』は1ヶ月を1万円で過ごすっていうだけでスゴイのに、バトルにする必要がないよね」


・「みうらじゅんさんはラジオで何回『チン○』って言えるかっていうことに命をかけてるんだ」

・「『1ヶ月1万円生活』で1ヶ月終わったあとにお金が増えてたら面白いよね」

・「モデルのSHIHOと村西とおるの喋り方が似てるんだって」

・「不倫している男ほど、女にロマンティックなことを言うよ」

・「サンダーバードに出てくるスキンヘッドの悪者の顔がイチローにそっくりなんだ」


・「女の人の性感帯は開発すると550箇所あるんだって」

・「まつ毛も性感帯なんだって」

・「本当に550箇所開発したら、日本中にゴルフ場を造るようなもんだよ」

・「風邪をひいている時にカワイイ子を見ると血液の流れが良くなるよね」

・「母親はスーパーでもらえるスタンプが好きで、それを台紙に貼る時は至福の顔をしてたよ」

なんつーか、最高ですよね。
ちなみにen-taxi最新号には、リリー・フランキーとオトンが一緒に写った写真が載っています。その肖像にはかなりぐっとくるものがあります。小説を読み終えたら、そちらもぜひどうぞ。

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Comments [11]

No.1

やられた!
完璧にヤラレタ。

当方"リリーフランキー・バージン"でしたが。
この最高なフレーズ集に刺激され、
アマゾンで即ゲットしました(ただし"美女と野球"を)

>「個人タクシーに『ソニン』って書いたカッティングシールを貼ってた運転手がいたよ。ああいう熱い運転手は大好きだよ」

完璧にヤラレタ。

No.2

リリー・フランキーの新刊出ましたか!さっそくゲットすることにします。

>「結局勝負はインポになってからだろう」

>「ボクが今こうして原稿を書いている時、他の奴はみんなSEXしているということだ」

(出典:“美女と野球”)

嘉門達夫の歌詞にも似たようなフレーズがありましたねえ。

No.3

>suzieさん

彼が繰り出すフレーズは、まあ大半がセクハラなんですが(笑)、かなり真実に近い部分を言い得ているようで、侮れないのです。
初期作品ですが、「女子の生きざま」はmust buy!です。

>kon-konさん,

「東京タワー」はかなりしっかりした長編小説です。
リリー・フランキーの新たな一面、そして真髄が間違いなく詰まった名著ですので、ぜひご一読ください。

No.4

全くノーチェックでしたが、買わせていただこうかと思います。

No.5

>tessyさん

普段僕はろくでもない本ばかり読んでますが、この本だけは100%自信をもって薦められます。2005年現在の日本文学の金字塔になるだろうと信じています。

No.6

ヤバいねー!私もリリーさんって読んだことなかった!!
買うよ、買うよ、買っちゃうよ!

>「女の人は言っちゃいけないことを言うことでストレスを解消することがあるよね」
はい。ストレス解消してました・・・。

>「風邪をひいている時にカワイイ子を見ると血液の流れが良くなるよね」
グっときました。

No.7

>マユさん

コメントありがとうございます。
最近お忙しそうですが、身体には気をつけてくださいね。

さてさて、リリー・フランキーは絶対マユさんのど真ん中だと思うよ。できればちゃんとまとまった時間がある時に、じっくり浸ってほしいです。

No.8

泣いた、泣いた。茶の間で読んでいたので、家族が黙り込んでしまうくらい、奇異な光景だったかもしれないけれど、涙が止まらなかった。自分のことを題材にしているんじゃないかと思うくらい、同じことを考えて悩んで、生きている感じがして、かなり揺さぶられた。これは自伝のようだけど、普遍的なところを突いているんだろうね。

No.9

>icydog

おお!
icydogさんのアイスすら氷解させ、熱い涙をながさせるとは、やっぱりリリーさんはすごいな!

まさに各人が自分自身になぞらえて涙するのでしょうね。
「男はやっぱりマザコン」みたいな安易な話に堕しない
カラッとした普遍性が魅力なんだろうと思ったりします。

No.10

読んでいる最中は、
インプットしている水分(酒含む)以上に、
ひょっとしたらアウトプットの涙が出ていたかもしれません。
久しぶりに濃い涙も出ました。

そういえば、
家のリビングに置き去りにしていたこの本は、
今、弟の部屋の机の上に置いてあります。
奴の反応を要チェキです。

No.11

>morumoruさん

やはりアウトプットしちゃいましたか。

弟の話、それいいね。
家族に読ませたいっていう感覚が芽生える本もそうないからねぇ。

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