ご無沙汰してます。
一部The Great Escape全面閉鎖か、という報道もありましたが、どうにか折り合いをつけて復帰してまいりました。兄との遺産相続問題にも無事決着がつき、父の遺骨も返却しました。
気分一新!梅雨らしくじめじめと鬱屈した雰囲気でダウナーな気分に拍車をかけたいと思っておりますので、よろしく。
■逃避癖
今日は新幹線の中でThe Jesus&Mary Chainの名盤中の名盤、PSYCHOCANDYを爆音で聞きながら東京に戻ってきました。
フィードバックノイズというのは、狭い部屋の中に高濃度ガスをひたすら放射しつづけるようなもので、聞き続けているうちに周囲の空気が重く澱んできて、いつの間にかあらゆる輪郭があいまいになって、すべてがだらしなく甘くなるという、極めて中毒性の高い音楽なのですが、とりわけその草分け的存在である歴史的名盤、この『PSYCHOCANDY』の効能ときたら、あらゆるトリップにてきめんなことこの上ないわけです。
映画『ハイ・フィデリティ』で、ジャック・ブラック扮するロックマニアのレコード店員が客に強引に買わせていたのがまさしくこのアルバム。
これさえあれば、隣に靴を脱いだサラリーマンが座っていようが、その靴下が周囲の異臭騒ぎの原因だろうがお構いナッシング。遥か英国で20年前に起こった白色のノイズ革命を想うことができるわけです。
■ESC
さて、今あなたの目の前には、たぶんPCのキーボードがあって、ほとんど場合、左隅に孤立した「ESC」というキーがあるはずなんだけど。
そう、これがかの有名な「エスケープ」キーです。
試しにちょっと押してみてください。
このキーを押すだけで、目の前にある様々なめんどくさいことからエスケープできたらどんなに都合がいいだろう。
もちろんこのキーはそんなに出来がよくないので、たいていの場合、押しても何も起きないんだけど。
でも僕はここにある100個弱のキーの中では、ぶっちぎりで好きなんです。だってESCキーである、という存在そのものが、なんだかクールでかっこいいじゃない。だから初めて使うアプリケーションで、意味もなく押したりしてみたりする。
実は世界には本当のESCキーみたいなものがあって、ちょっとしたときにさっと取り出して、まるでハヤタ隊員が変身するときみたいにカチッと押したらその瞬間にエスケープできる。そんなキーだったらいいなと思う。
あるいはそれは既に持っているかもしれない。
たとえばそれは、出張帰りののぞみ号をサイケデリックに染めるPSYCHOCANDYだったりするのかな。みたいな話。
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