家の目の前には、手入れの行き届いた芝生が果てしなく広がっています。
それは、PGAゴルフツアーにも使われるゴルフコース、LA COSTAの北5番ホール。
我が家は、ゴルフ場に囲まれて「出島」のようにして存在しているのです。
家付近の地図
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夕食を18時ぐらいに済ませると、それでもまだ外は十分に明るいので、
ゴルフ場の中を散歩するのが日課になっています。
ゴルフコースに勝手に入るのは、原則としていけない事ですが、
実際にそうして散歩をしている人を、僕は何人も目撃しているので、
おそらくゴルフ場側も黙認しているのではないかと、希望的に捉えています。
プレイヤーが去り、球が飛んでこなくなったコースには、
リスやウサギがトコトコと出てきていたり、
そんな小動物に興味を持って走り回る大型犬がいたり、
その犬を連れてきたクリント・イーストウッドみたいに精悍なおじさんがいたりします。
僕はテニス・シューズをはき、トレーナー・シャツを首に巻いてアパートを出ると、ゴルフ場の金網を乗り越えた。なだらかな起伏を越え、十二番ホールを越え、休憩用のあずまやを越え、林を抜け、僕は歩いた。西の端に広がった林のすきまから芝生に夕陽がこぼれていた。十番ホールの近くにある鉄あれいのような形をしたバンカーの砂の上に双子の残していったらしいコーヒー・クリーム・ビスケットの空箱をみつけた。僕はそれを丸めてポケットに入れ、後ずさりしながら砂地についた三人分の足跡を消した。そして小川にかかった小さな木の橋をわたり、丘を上ったところで双子をみつけた。双子は丘の反対側の斜面につけられた露天のエスカレーターの中段あたりに並んで座り、バックギャモンで遊んでいた。『1973年のピンボール』 村上春樹
村上春樹の小説に出てきたのは、ICUのキャンパスに隣接しているゴルフコースで、
たしか村上さんは学生時代にICUに通っている女の子と付き合っていたんだという話を
どこかで読んだ事がありました。
僕の行く手にはバックギャモンで遊ぶ双子の女の子はいませんでしたが、
僕の右手には最新鋭のiPhoneが握られていて、
「音楽を聞きながら歩く」という単純な愉楽は、十分に満たしてくれました。
というわけで、
ゴルフと音楽といえば有名なPVですが、これ。
高校生の頃、GREAT3がMTV JAPANで紹介しているのを見て、衝撃を受けました。
今思えばスパイク・ジョーンズ監督だったんだ。
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