ビートルズBOXをヘッドフォンで聞きながら、ミュートにしたTVを見ていた。
SOFTBANKのCMには、変わらないスマップの姿。
僕は例の六本木事件以来、極めてスムースに溶け込んでいる草彅某には、
なんだかなぁ、という思いが少なからずあるので、
つよぽん、スマップに要らないんじゃないか説について検討する。
つまりこうだ。
スマップとビートルズをトートロジーで結ぶ。
もちろん、木村拓哉はジョン・レノンだ。
圧倒的なカリスマ性と芸術面への傾倒。
髪を伸ばしてワイルドに振る舞い、同性からの人気も高い。
気の利いたことを言い放ち(実際にその発言が「本当に気が利いているかどうか」は別として)
大きなメッセージを背負い、家庭を大事にしている(恐妻がいる)。
キムタクが肥大化する「こうあるべき」を背負って迷走しつつある様は、
まさしく自我とパブリック・イメージとのギャップに苦しんだジョンそのものだ。
当然、中居正広はポール・マッカートニーということになる。
TVにおける瞬時の状況判断能力には天性の才能を見る。
スマップのメンバー中、もっともポップであり、そして優等生的なポジション。
他人には真似できないことを平然とこなし、今いる世界に放つ揺るぎない求心力。
それが、中居&マッカートニーの共通点だ。
稲垣吾郎とジョージ・ハリスンにも通じるものがある。
斜にかまえ、シニカルに笑うとこと。
実はソロワークスに面白いものもある。
ハンサムなのに陰がある。
実は一番まともじゃない感じも似ている。
リンゴ・スターと香取慎吾は、言わずもがな顔が似ている。
あれ、そうなると草彅くんの居場所は?
ビートルズには5人目のメンバーと呼ばれる人たちもいる。
しかしビートルズを大きく育てたマネージャー、ブライアン・エプスタインは、
スマップの敏腕マネージャーこと飯島女史だし、
デビュー前に夢を追ってグループを去ったスチュアート・サトクリフ=森くんだろう。
音楽プロデューサーのジョージ・マーティンにあたる人がスマップには居ないが、
ある意味ジャニー喜多川がこの役割を担っているのかもしれない。
すくなくとも草彅ではないことは確かだ。
と、
考えれば考える程、スマップとビートルズは符号していく。
それにも拘らず、草彅くんと一致する人が居ないのだ・・・。
しかし、ここで僕はハッと思い至る。
だからこそ、スマップは生きながらえているのだと。
草彅剛には、本当に取り柄がない。
一生懸命なのは分かるけど、
他の4人に比べるとあらゆる面で普通さが際立ってくるし、
年月を経てもスター性や大物感のようなものを全く纏わない。
だがしかし、だからこそ、スマップはかろうじてバラバラにならないのではないか。
草彅剛という普通が紛れ込んだことで、残りのスターたちはバランスをとり、
聴衆もまた、共感や憧れを強くする。
つまり「スマップに草彅剛が不要」なのではなく、
「ビートルズに草彅剛が必要」だったのではないか?
ヘッドフォンから聴こえる音楽が大きく響いてくる。
完璧すぎるメロディの揺らぎのなさ。
どこまでも美しいハーモニー。
完全であるが故に、とっくに死んでしまっている音楽。
それがザ・ビートルズの音楽だ。
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